ブックタイトルファッション業界お仕事ブック

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概要

ファッション業界お仕事ブック

チャコット / 1950年創業の老舗ダンス用品メーカー。バレエ、ダンス、フィットネス用品の製造販売を中心に、全国に店舗を構え、一流アーティストから子どもまで、すべてのダンス芸術を愛する人のために商品・情報・空間を提供している。ChacottCOMPANY :1. 繊細な生地を扱うため、慎重な手作業が求められる。 2. 役の衣裳の決まりごとを守りながらもオリジナリティのある生地選びが大切。 3. クリスタルのストーンやビーズもすべて手で縫いつける。衣裳を華やかに飾る細かなビーズは美しいクリスタル製「夢の世界」を外側からつくり上げる、素敵な仕事。 渡部聡子さんはチャコットでオーダーメイドとレンタルのバレエ衣裳を製作している。オーダーメイドでは、プロのダンサーから街の小さなバレエ教室の子どもまで幅広いオーダーがあり、ヒアリングをもとに、ほとんどの製作工程を自身で行う。 レンタル衣裳の場合は、貸し出しが多くなると予想される人気のある役柄のリサーチや、繰り返しの着用に耐えうる素材選びやサイズ調整のしやすさなどを加味した製作が必要とされる。 バレエの衣裳は古典演目の場合、役目やシーンによって大まかなデザインやカラーが決められている。渡部さんは決まりごとの多いデザインのなかで、生地選びや装飾に自分なりの工夫を加えることで、いかに新しく感じられるものをつくるか、常に考えているそうだ。 学生時代はバレエ衣裳製作の仕事があるとは知らず、一般のアパレル企業でパタンナーとしての就職を考えていた渡部さん。20年間バレエを習っていたこともあり、バレエに携わる仕事があると知って、求人を見つけた時にはすぐに応募を決めた。すべての工程を自分で仕上げることや、細かな手作業が好きだったこともあり不安はなかったという。「趣味と仕事がつながり、衣裳に携われることがとにかくうれしかったです」 。卒業後には他社でバレエ衣裳製作を経験し、チャコットに入社し11年目となる。 お客様の出演する舞台を観に行くこともある。自分の手もとにあった衣裳が舞台で輝いていて、役柄にもきちんと合っていると思えた時が、一番やりがいを感じる瞬間だ。「特別な一日のために、お客様も自分も努力する。夢の世界に外側から関わることができる素敵な仕事ですよ」 。そう語る渡部さんは、お客様が実力以上の力を発揮できますようにと思いを込めて、衣裳の製作を続けている。PROFILE :わたべさとこ / アパレル技術科卒業。1977年、千葉県生まれ。他社にてバレエ衣裳製作を経験後、チャコットに入社。現在11年目。オーダーメイドとレンタル衣裳の製作を担当する。Create 10バレエ衣裳製作(Chacott)渡部聡子NAME :123気分を上げたい時に見る、パリ・オぺラ座のバレエ団のドキュメンタリーDVD。古典演目の美しさはもちろん、新しい演目の斬新な衣裳や演出にはいつも驚きがあるそう。モチベーションをアップさせるDVDMY GOODSBunka Fashion College 1. Create 36