ブックタイトルファッション業界お仕事ブック

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概要

ファッション業界お仕事ブック

1誰かの宝物としてずっと生き続けるデザイン。 全国のチャコット直営店で販売する商品の企画部署に所属する真壁尚子さん。現在はチャコットキッズという子ども用バレエアイテムの企画・デザインを手がけている。アイテムに使用する素材は自社オリジナル、純国産にこだわっており、真壁さんの仕事は生地の柄を手で描くところからスタートする。 商品企画の肝である生地づくりは、まさにものづくりのスタート地点。ここでの遅れは商品の納期に影響を及ぼすため、先々のことを考えた上で、常に前倒しで動くという気持ちが必要だと語る真壁さん。商品は本当にたくさんの人とバトンをつないでできあがるので、常に関わる人への感謝の気持ちを忘れないということを大切にしている。 真壁さんは芸術大学で現代美術を専攻。参加したゼミで舞台衣裳デザインを担当したことが、ファッションデザインとの出合いだった。デザインする・つくる・着る・観るという過程を見て、人とモノとのつながりに強く惹かれたのだそう。 子ども服に携わる仕事に就きたいという夢を叶えた真壁さんの思うものづくりとは、″共に生きること?にある。以前雑貨のデザイン担当だった頃、自分が生地からデザインしたバッグを持っている女の子を見かけて、 「誰かの生活の中に自分のつくったものがある!」と涙が出るほど感激したことがあった。また、展示会でのショップスタッフさんたちの卒直なリアクションや、店頭で「これがいい! 大切に着るから買って!」と商品を抱きしめている小さな女の子を見ると、 「丹精を込めてつくった想いが届いたのかも……」とうれしくなる。 自分の頭の中から生まれ、手を離れたデザインが、巡り巡ってお客様へちゃんと届けられる。さらにその人にとっての宝物となったなら、その商品はずっと「今」として生き続けることができる「こんなに幸せなことはありませんよね!」 。1. お姫様のようなレオタードは、小さな女の子たちの憧れ。 2. シニョンでもかぶりやすいよう設計されたフードなど、細かな気配りも。 3. トウシューズのイラストの描き方でどのデザイナーが描いたかわかるという。トウシューズとリボンの柄が一番人気!PROFILE :まかべなおこ / アパレルデザイン科卒業。1987年、兵庫県生まれ。芸術大学を出た後、文化服装学院に入学。卒業後チャコットに入社。チャコットキッズのデザインを担当している。Create真壁尚子NAME :バレエウエアデザイナー(Chacott)113 2役立ったアルバイト経験大学時代、担任の先生に「料理は段取りを考え、美しく時間内に仕上げることを意識する。色彩感覚や立体的センスが養われるので、アルバイトはキッチンを選びなさい」と言われ、すぐに実行。「相手を思って時間内にセンス良く美しく」ということが、今の仕事でも大いに生きている。EPISODE37 1. Create Bunka Fashion College