ブックタイトルファッション業界お仕事ブック

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ファッション業界お仕事ブック

21PROFILE :バンディエラブルーCOMPANY :石井成美NAME :バンディエラブルー / ニット素材を中心に幅広いブランドとのOEM事業を展開。中国に自社工場と、中国・韓国・ベトナムに協力工場を持ち、生産拠点を広げている。他社には真似のできない“質”にこだわったものづくりで、国内有数の企業から支持されている。いしいなるみ / 服飾研究科卒業。1990年、静岡県生まれ。4年制大学を卒業後、文化服装学院へ。卒業後バンディエラブルーに入社し企画・営業職として、アパレルブランドへの素材提案から生産管理まで幅広く担当。Create 13企画・営業職世界の工場と協力してデザイナーの思いを形に。 ブランドへの素材提案から、サンプル製作、量産、生産管理までを幅広く担当する石井成美さん。世界各地の工場と協力してデザイナーの思い描く商品を形にする、グローバルな仕事だ。 仕事はデザイナーへのヒアリングからスタート。ニットを中心に扱うことから、デザイナーから出てくるのは、「ふわっと」「やわらかく」「チクチクしない」など抽象的な希望が多く、デザイナーの感覚を探る必要がある。石井さんはそのためのコミュニケーションをとにかく大切にしている。それは工場とのやりとりも同じ。主に中国やベトナムの工場で生産を行っており、もちろん現地スタッフは外国人。お互いに母国語ではない英語でのやりとりとなるため、いかにわかってもらえるかを考え、時には図や模型を使って説明する工夫が不可欠。英語は特別得意ではないが、つたない英語のメールでも、ファッションに関する会話ならばわかり合えるという。文化や意識の違いで苦労することも多いが、出張で工場を訪れた際に現地の人たちに会い少しずつ信頼関係を築くことで、その後のやりとりがスムーズになる。石井さんは「そうした信頼関係を大切に、デザイナーからも工場の担当者からも相談してもらえる人になりたい」と話してくれた。 石井さんは4年制大学を卒業後、服飾研究科へ入学。服装科で2年間かけて勉強する内容を1年に凝縮して学ぶ服飾研究科での日々は、とにかく多忙だった。そのハイペースに慣れていたこともあって、入社後に一から学ぶことになったニットの勉強は苦にならなかった。まだまだ奥深いニットの世界を今も日々勉強中だそうだ。「学生の頃に知った、平面の図や布が立体になって、人が着て動くことが楽しいという感覚。今、それを仕事にできていることがうれしい」 。石井さんはこれからも世界の人々と協力して、たくさんの人の思いが込もった商品をつくり上げる。1. 同じく服飾研究科卒業の先輩がいたことが入社の決め手のひとつになった。 2. ニットには型紙がなく、デザイン画をもとに、工場の職人が編み目の数などのプログラミングをする。ニュアンスをどう伝えるかが大切。憧れのブランドの商品も、外部の生産者がいるということを知れば、就職の可能性が広がる。OEMという、一歩引いた目線で業界を見られる仕事にぜひ注目して欲しい。視野を広く持ってMESSAGE経験豊富な先輩から多くを学びました相原秀樹 / 服飾研究科卒業先輩39 Bunka 1. Create Fashion College