ブックタイトルファッション業界お仕事ブック

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概要

ファッション業界お仕事ブック

1. 鈴木さんが担当した商品の一部。 2. プラチナを高温に加熱する際に必要なメガネ。さまざまな金属を扱う工房ならでは。 3 .素材が高価なため、常に慎重に作業を行う。EPISODEデザインをどう実現させるかにこだわるクラフトマンの仕事。〝クラフトマン?。ケイウノでは自社工房でジュエリー製作を担当する職人のことをこう呼んでいる。鈴木郁恵さんもそのひとり。店頭に持ち込まれる修理品や、磨き直しなどのリフレッシュ仕上げ、オーダーメイドアイテムの製作、新商品のサンプル製作を担当している。店頭横にある工房での作業のため、自身も店頭に出て、アドバイザーやお客様と話す機会もしばしば。工房に籠りきりではなく、このようにオープンなスタイルはケイウノならでは。 鈴木さんは、デザイナーから来るデザイン画を量産品としてつくりやすいものにし、かついかにデザインを実現するかを考える、新作の試作品製作を担当している。お客様からの完全オリジナルのオーダーメイド商品の製作など、自分でも試行錯誤が必要なことが多いが、求められているものにどうやって近づけるかをさまざまな方向から考えることが楽しいと感じているという。どんなに難しいことも 「できない」ではなく、「どうすれば可能なのか」を考え、どうにかやり遂げる、その姿勢を大切にしている。 小さい頃には友達の誕生日にも手づくりのものをプレゼントするなど、昔からものをつくることが好きだった鈴木さん。漠然とものづくりの仕事をしたいと考えていたが、高校の授業でシルバーリングをつくった経験がジュエリー製作へ興味を持つきっかけとなった。文化服装学院を選んだのは、ジュエリーだけに特化せず、いろいろなことをやってみたいと思ったからだ。シューズや帽子づくりも経験したが、最終的に専攻したのはやはりジュエリー。もともと凝り性で細かな作業が好きなところがしっくりきたのだという。 学生時代、先生に「こだわりが強すぎるから、企業に勤めるのは向いていないのでは?」と言われたことがあった。企業に所属している職人の仕事は、同じものを何点もつくり続ける……、そんなイメージがあっての言葉だったのだろう。でも今は、新作の試作やオーダーメイドなどいろいろなことにチャレンジできる場所にいる。鈴木さんは今の自分のポジションが本当に楽しいと感じている。213ショップからのオーダーでは、遺骨や飼っていたペットの毛をリングに入れて欲しいという珍しいものも。大切な想いに応えられるよう、前例がないことにもチャレンジする。お客様の想いを形にPROFILE :ケイウノCOMPANY :鈴木郁恵NAME :ケイウノ / 日本最大級のオーダーメイドジュエリーブランド。ジュエリーを熟知したコンシェルジュ・デザイナーや200名以上の熟練の技を持つ職人が在籍し、アレンジオーダーからフルオーダーまでどんな細かな要望にも応えてくれるのが魅力。すずきいくえ / ジュエリーアクセサリー科卒業。1985年、千葉県生まれ。文化服装学院卒業後、ケイウノに入社。クラフトマンとして店舗併設の工房でジュエリー製作を行う。Create 20ジュエリー製作息を止めるほど細かな作業は集中力が大切Bunka Fashion College 1. Create 46