ブックタイトルファッション業界お仕事ブック

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概要

ファッション業界お仕事ブック

お客様に新しい発見のある店づくりを目指す。 2016年にリニューアルオープンした、個性的なブランドや古着を中心とした品ぞろえで人気を集めるセレクトショップ、ハウス@ミキリハッシン。 ブランドディレクターでショップオーナーを務める山口壮大さんは、ひとつの業務にとどまらず服づくりのすべてに関わるワークスタイルをとっている。「素材の開発から、直接的なデザイン、生産管理、できあがったアイテムをどのように発信するのかというイメージづくりまで、一連の流れすべてに関わっています。僕らの仕事は、あるものに対して、自分の視点やイメージを加えて、別のところにその概念を届けること。バトンをつなぐイメージに近いのかもしれません。自分が受け取ったバトンはどこから来て、どこへ行くのだろうと考えた時に、その流れに関わり続けて全体像を把握することが大切だと思ったんです」。 多忙な日々を送る山口さんが手の回らない店舗での業務を支えているのが、今福幸奈さんだ。普段は接客を中心に、SNSでの情報発信、顧客管理など実務的なこともこなしている。「壮大さんは最初にお店のフレームをつくって、運営は店舗メンバーに任せるというスタンス。基本的に細かく指示をされることはないので、自由な発想で店舗の運営ができています。私が考えついたアイデアを壮大さんに相談できる、この距離感がちょうどいいなと思います」。 そんな今福さんが仕事で大切にしていることは、実店舗だからこその楽しさをお客様に味わってもらうこと。「最近はインターネットで洋服を買う人が増えています。でも、私は洋服はお店で買ったほうが絶対楽しいと思っていて、その楽しさをお客様に味わって欲しいんです。コーディネートの提案だけでなく、親身になってお客様の話を深いところまで聞けるような関係を築いて、また来たいと思ってもらえるような接客を目指しています」。 一方、山口さんは〝気づき?を大切にしているという。「関わる仕事には毎回何か〝気づき?を含ませられないかと考えています。慣れ親しんでいたものが劇的に変化した時の『ハッ』とする感覚。逆に興味のなかったものが、身近なところで影響していた時の『ハッ』とする感覚。そうした〝気づき?を僕の仕事を通して感じて欲しいんです」。 今後の目標は、ファッションの可能性を広げていくこと、と話す山口さん。「ファッションは何にでも寄り添えるものです。見せ方やユニークな発想で今までになかったファッションの一面を出せたらと思っています」 。今福さんやほかのスタッフと協力しながら、新しいファッションの形を追求していく。「挫折が開く道もあります。私は最初の目標がスタイリストでしたが、方向転換して今の販売に就いてからの方が、生き生きしています」(今福)「望めば、ファッション業界の仕事に必ず就けます。99%じゃなくて、100%。続ければ絶対に仕事ができるということを知っていて欲しいです」(山口)MESSAGE1. スタイリストとして働き始めると同時に、古着を扱うお店をスタートした山口さん。当時はスタイリングの延長線上のような感じで、たくさんある古着の中からセレクトを行っていたという。価値のなかったものに価値を生み出す考えは、今のお店づくりにも活かされている。 2. ウィメンズを中心に担当する今福さん。ウィメンズを監修しているスタイリストの髙山エリさんとは普段から綿密なやりとりをしている。今後の目標はハウス@ミキリハッシンを老若男女が集まれるお店にすること。つまづいてもきっと大丈夫やり続ければ絶対に仕事はあります1お客様に楽しい時間を提供します新たなファッションを模索中2157 Bunka 2. Sell Fashion College