ブックタイトルファッション業界お仕事ブック

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概要

ファッション業界お仕事ブック

時代を越えて袖を通せる洋服を!失敗をして学んだ先に、成功がついてくると思っています」。 破れても修理しながら大事に袖を通してもらえる洋服をつくり続けたいと語る菅さん。絶え間ない努力が彼女の今を支えている。 アガノヴィッチのメインパターンカッターとアトリエディレクターを兼任し、コレクションの提案から洋服のつくり込み、モデルのキャスティングまで、ショーに関わるすべての仕事に携わる菅さつきさん。文化服装学院卒業後は国内でアパレルメーカーのパタンナーや、フリードレスメーカーとして働いていたが、転職を考えた時に「会社をかえるなら国をかえてどこまでやれるか試したい」と海外移住を決意。居場所をかえるのは不安だったが、「決めたことはやるしかない」という気持ちのほうが勝っていたという。 ファッションの街・パリでの仕事は毎日がチャレンジの連続。「アガノヴィッチのクリエーションではパターンの役割が大きいんです。常に自分が持っている以上のスキルやテクニックを求められます」。しかし菅さんは挑戦を受けて立つ。「それにトライしないと成長はできません。失敗をして学んだ先に、成功がある。MAGAZINE :PROFILE :GLOBALエディター / フォトグラファーNAME :五十嵐ひっさ / CHAMA031. ショーのバックステージで最終調整する菅さん。2. 菅さんが製作したピース。「いい作品をつくりたい」という情熱でニューヨークへ。 ハイファッションとアートを融合したニューヨーク発の『トゥエルブマガジン』。創刊したきっかけは「自分が思う〝美しさ?を表現したいと思ったから」と編集長を務める五十嵐久範さんは言う。文化服装学院で得た知識を活かし、撮影現場ではスタイリングから撮影まで担当しているというから驚きだ。 日本でスタイリストとして活動していたが、どの国内雑誌も似たようなビジュアルなのに疑問を感じた。「ブランドと他のブランドの組み合わせがNGだったり、似たようなモデルばかりを起用したり。自由な表現ができなくて正直ダサいと思ったんです」。そこで思い描くクリエイティビティを求め、ニューヨークへ移住。海外セレブを起用したり、前衛的なドレスを製作したりと、 「いい作品をつくりたい」という思いで突き進んだ。「パーティで『あなたの作品素敵でした』と言ってくれる人も。人を感動させられた時はうれしいですね」。 本業のほか、フォトグラファーとしての活躍も目覚ましい五十嵐さんは現在もニューヨークで〝いい作品づくり?に情熱を注いでいる。1. 撮影現場でモニターを確認する五十嵐さん。2・3. 『トゥエルブマガジン』創刊号の表紙と誌面。トゥエルブマガジン / 2012年創刊。五十嵐さんのラッキーナンバー「12」に由来し、売り上げの12%をチャリティに寄付。ファッション・カルチャーで活躍する人物をインタビューやビジュアルを通して紹介。いがらしひっさ / ちゃま / ファッション流通専攻科卒業。1977年、北海道生まれ。2005年に渡米し、ジョー・マッケンナに師事。現在はエディター・フォトグラファーなどマルチに活躍中。NAME :Aganovich 菅さつきBRAND :PROFILE :すがさつき / 服装科卒業。1980年、秋田県生まれ。2007年に渡英し、パターンカッターとして多くのコレクションに参加。2010年にアガノヴィッチに入社し、現在はパリに拠点を置いている。アガノヴィッチ / デザイナーのナナ・アガノヴィッチとエッセイストのブルック・テイラーが設立したブランド。ブルックがストーリーをつくり、その世界観をナナが洋服に落とし込むスタイルで注目を浴びる。パタンナーGLOBAL 02TWELV MAGAZINE1132281 6. Global Bunka Fashion College