加藤 文香

服装科や服飾研究科で学んだことをさらに磨きたい、もっと専門的に服づくりを追求したいという人は、進学し、もう一年服飾専攻科で学ぶことが可能です。私がいるデザイン専攻は3つある専攻科のうちの一つで、その名の通りデザインに特化し、よりクリエーション力を上げるためのカリキュラムで構成されています。デザイン画を描く量が一気に増え、今まで扱わなかったファーやレザーなどの高級素材を使用するように。自分のできることがぐんと広がり、頭に思い浮かんだことを実際に形にする力が備わるはずです。一年はあっという間ですが、実力はかなりつきます。

世界的に有名で、新宿という場所にあり、留学生が多いので国際的なところもいいなと。決め手になったのは文化祭です。学生主体のファッションショーやセレクトショップを実際に見て「ここしかない」と即決。

デザイン画です。課題の数も多くてテーマも難しいので、それを表現するのにいつも苦労しています。でも授業を重ねていくうちに、様々なことからインスピレーションを得られるようになっていき、それに合わせてデザイン画もどんどん上手になっていくのがわかります。私だけでなくクラスメイトもみんな同じ。この一年間でデザイン画のクオリティが一気にアップします。さらに嬉しいのは、デザイン画通りに服をつくれるようになったことです。服装科にいた時はうまくいかずはがゆい気持ちでしたが、この一年間で頭に手がようやく追いついてきた感じ。自分に自信が持てるようなりました。

ファッションが好きだけれど自分は何がやりたいのかわからず、悶々とした日々を送っていましたが、アレキサンダー・マックイーンの映画『マックイーン：モードの反逆児』を見て感動。自分も彼のような服をつくりたい！と思い立ち、服装科へ。それまでギャルの格好で学校もサボりがちな私でしたが、デザイナーになるという目標ができてから、服装もがらりと変わり、授業は休まず、課題は期限を守って提出するようになりました。家族からも友達からも、「人ってこんなに変われるんだね」と。夢中になれることを見つけると人は大きく成長できると、文化に入って身をもって学びました。将来はもちろんデザイナー。いつか自分のブランドを持ちたいです。

平日は学業に専念し、土曜日はしっかり寝て遊び、日曜日は昼頃から課題をしたりしています。デザイン専攻に進んでからは課題が多いこともありアルバイトはしていません。
※取材内容は2020年3月時点のものです。