Q1.この科の特徴は?

テキスタイル制作を極めながら、服づくりもしっかりと学んでいきます。1年次は、テキスタイル制作と服飾造形の基本的なノウハウを勉強することからスタート。テキスタイルの授業の最初の課題では傘の制作を通して染色の技法を学び、それと並行して、服飾造形の授業の課題ではスカートを制作して服づくりの初歩を学びます。2年次になると、作品をつくる上での制限が減り、より自由に制作できるように。工房や広い作業場所、織機やデジタルプリント専用機などテキスタイル制作に必要な設備が充実していることもあり、さまざまな技法に自由に挑戦することができるようになります。テキスタイルの図案を実際の生地に仕上げる楽しみに加え、それをさらに服として形にできるので、完成したときの達成感は人一倍!最終的に洋服としての完成形を見据えたテキスタイルをつくれるようになるのが、この科の特徴です。少人数制のため、先生がひとりひとりの生徒のことをとても気にかけてくれるのも、安心できるポイント。クラスの雰囲気もアットホームで、みんなのびのびと楽しく過ごしています。
 

Q2.文化服装学院を選んだ理由は?

文化に入学する前は美大でデザインを勉強していたのですが、研修でフィリピンを訪れ、現地のクラフトワークを発展させるプロジェクトを手掛けたときに、そこで初めて植物を使って布を染める体験をしました。もともとファッションに興味があったのですが、それがきっかけでテキスタイルの魅力に完全にハマってしまいました。それからテキスタイルと服づくりのどちらも専門的に勉強したいと思うようになったのですが、文化のファッションテキスタイル科ならその願いを一気に叶えることができるということを知り、入学を決意。文化には、ファッションや美術が大好きな人たちが集まっています。育った環境や年齢が異なるだけではなく、日本各地そして海外からも学生が集まっているので、多種多様な価値観、バックグラウンドを持つ友人たちとの出会いを通して、自分の視野も格段に広がったと思います。
 

Q3.好きな授業は?

服飾造形です。3年にわたって授業があり、実際にスカートやシャツなどの制作を通して実践的な服づくりが学べます。課題を通して自分の作ったテキスタイルを実際に形にできるので、一から物づくりをする喜びを実感できてとても楽しいです。洋服をつくった後、私は個人的にモデルを使った作品撮りを毎回行なっていたので、ブランドイメージを構築する良い勉強にもなりました。
 

Q4.学生生活で一番力を入れたことは?

最も力を入れていたのは、日々の課題の制作。この学科では、テキスタイルのデザインから制作、最終的には服づくりまで、ひとつの課題を長時間かけて形にすることが多いのですが、どの工程でも決して手を抜かず、ディテールにこだわって作り込むことを心がけています。また、私は以前からファッションやアートにとても興味がありましたが、文化で専門的に服飾を勉強する以上は、そうした感覚をさらに研ぎ澄ませ、自分の中に多様な感性を取り入れることが必要だと感じていたので、美術館やギャラリーには頻繁に足を運びました。さまざまなアーティストの作品や思考に触れると、自分の想像力も創造力もどんどん広がっていくのが感じられます。あと、毎日欠かさずスケッチをしていたのですが、自分の中に取り入れたものをアウトプットしていく作業は、テキスタイルや服のデザインにも大いに役立ったと思います。
 

Q5.1日を円グラフで表すと?

1日のスケジュール
何かを実際に制作するという課題が多いので、なるべく課題が出た日のうちに取り組み始め、可能なものはその日じゅうに終わらせるようにしています。学業とアルバイトを両立させる場合は、自分に合ったアルバイト先であるかどうかがキーポイント。私は、デザイナーがひとりで運営しているyou ozekiというデザイナーズブランドのアシスタント業をメインでやっていますが、とても楽しくて、もう2年ほど続けています。仕事の内容は、得意のパソコンスキルを生かしたホームページ作成、写真の加工やレタッチのほか、商品の梱包から顧客管理までいろいろ。洋服が出来上がる工程を間近で見ることができるので、とても勉強になっています。
※取材内容は2022年3月時点のものです。
 

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