在学中からアルバイトとして働き始める
音楽・ファッション・アートの融合をコンセプトに、アウトサイダーたちの集まる場所を目的としたセレクトショップ「CANNABIS」でバイヤーとして働く馬渡さん。入社のきっかけは2003年9月、前身ともいえるショップ「FACTORY」のオープンのタイミングで当時バイヤーの方から誘われ、オープニングスタッフとしてアルバイトで入ることに。当時は在学中(2年次)で、授業が午前中で終わる水曜日と、土日の週3日間の勤務で販売員として働いた。「よく通っていたショップがあって、そこのスタッフの人に可愛がってもらっていて、食事に誘ってもらったりもしていました。それで『うちで働かないか』と声を掛けてもらったんです」。通学しながらアルバイトを続け、卒業後そのまま正式に入社することに。
アシスタントを経てバイヤーに就任
卒業後も販売員として働いていくうちに、ショップの運営に魅力を感じ、バイイングというものにも興味がわいていったという。「個性の強いスタッフが集まるお店だったので、洋服もそうだけどスタッフの個性で出来るお店というものにすごく興味があったんです」。そして当時のバイヤー兼ディレクターであった上司に、バイイングをやりたいという意思を直訴。そこからバイヤーアシスタントとして同行するようになる。しばらくは2人で回っていたが、上司はディレクション業務も兼任していたため忙しく、いつの間にか馬渡さんが1人でバイイングを任されるようになったそう。「話を振ってくれる人で、積極的に2人で考える機会をもらえていたので、それが少しずつ自信につながっていった気がします。自分のスタイルで仕事をやっていこうと思えたのは、その上司と一緒に仕事ができたからかもしれないですね」
ブランド推しやアイテム推しなどその時々でセレクト
バイイングの大まかな流れとしては、まず海外のコレクションがWEBでアップされ、取引のあるブランドを見つつ、ほかに気になるブランドや個人的に好きなブランドをチェックし、ある程度の流れを汲む。しかしそこから仕入れに反映させることはないようだ。さらに各ブランドの展示会へ行き、ショップ作りの形を汲んでいくそう。シーズンによって様々だが、基本的には1月から4~5月までは秋冬の仕入れをし、7月から11月頃までは次の春夏の仕入れを行っている。「セレクトに関してはもう1人のバイヤーと話して決めることもあれば、ブランドで色をつけたりアイテムで色をつける場合もあります。例えばコートのルックを推していこうとなれば、色んなブランドのコートを入れたり。それぞれ考えますね」