人と人の間に立つ“営業”という仕事
アパレルブランド向けのテキスタイルの企画・製作や、オリジナルテキスタイルの販売を行う株式会社DEUX.THREE(ドゥースリー)で、営業として働く亀井勝利さん。アパレルメーカーと工場の間に立ち、デザインを担当する社内の企画スタッフと連携を取りながら、主にレディースのプリント地を作るためのさまざまなハンドリングを行っている。「人に何かを伝えたり、交渉したりすることが多いので、“物事をいかにうまく伝えるか”が問われる仕事です。自分はドゥースリーに入って3年目ですが、まだまだ勉強することばかりです」
素材の特性を知ることが第一歩
営業という仕事は、言葉ひとつで大きなトラブルにもなりかねない仕事。アパレルメーカーにプレゼンをするときは、“この生地はドレープが出るのでドレスに向いている”など、素材の特性を伝えるようにしているそう。「お客様に納得してものづくりをしてもらうためにも、糸がどうやって織られているかなどを伝える必要があります。ただしお客様側の意向もあるので、全てを話せばいいというわけではありません。“どこまで情報を知らせるか”は状況に応じて判断すべきことですが、そのさじ加減はいつも悩むところです」
生地が出来上がったときが至福の喜び
ドゥースリーの営業はチーム制ではなく、担当者が“個人商店”のように受注から納品までをひとりで請け負う。そのためトラブル時も状況を自分で判断し、対処しなければならない。「かなりプレッシャーを感じます」と言う亀井さんだが、生地見本ができあがった瞬間は日々の苦労を忘れられるひととき。「プリント図案はまず紙の上に起こすのですが、それが生地に乗ると感じがまた違ってきます。プリントがイメージ通りにできているかどうか緊張する瞬間でもありますが、実際の生地を見るとやっぱり嬉しくなります。そして、出来上がった生地をお客様に気に入っていただけたら本当に最高ですね」