文化出身、次世代クリエイターたちのつながり Next!

(株)ベロシティー 企画営業 長谷川 徹也 1983年生まれ。静岡県出身。2004年アパレルマーチャンダイジング科卒業。卒業後は(株)カワノへ入社。販売を経験しながら、プレス業務やVMDを兼任するように。退社後はiPhoneケース・スマートフォンアクセサリーメーカー「ギズモビーズ」アジア総代理店の(株)ベロシティーで企画営業を務める。

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ライター 小仁所 木綿

文化服装学院スタイリスト科を経て、ファッション流通専攻科ファッションディレクター専攻を卒業。ストリートカルチャー誌の編集部に在籍した後、独立しフリーの編集・ライターとしてファッション、ビューティ、音楽、ダンスなど幅広い媒体で活動中。

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(株)ベロシティー 企画営業 長谷川 徹也

好きなアパレル業界の中でブランドに捉われずにやっていきたい

次世代のファッション業界を支える、文化の若手卒業生を紹介する企画「NEXT!」。今回ご登場いただくのは、iPhoneケース・スマートフォンアクセサリー「ギズモビーズ」を取り扱う(株)ベロシティーで企画営業として働く長谷川徹也さんです。

ハイセンスな携帯アクセサリーの普及

現代の携帯ツールとして欠かせないアイテムとなっているiPhoneやスマートフォン。それらをオリジナリティあるものにカスタマイズするのが今の時代のトレンドだ。それを叶えてくれるのがデザイン性の高いケースやカバー。「ギズモビーズ」は、人気ファッションブランドとのコラボレーションで携帯アクセサリーを多数展開し話題となっているメーカーだ。これまで数々のコラボレーションを実現し大成功を収めてきた陰には長谷川さんの存在がある。企画営業として働く長谷川さんは、新鋭ブランドから高い人気と認知度を誇るブランドまで、幅広い視野でセレクトしタッグを組み、これまでにない斬新でおしゃれなアクセサリーをこの世に誕生させてきた。

セレクトショップに入社し、多くの業務を兼任

MD科を卒業後は新宿にある「カワノ」へ入社した長谷川さん。販売を2年ほど経験した後に、それまでなかったというプレス業務を兼任することに。自ら意見や提案をする意識の高さが買われ、その後にはVMDという肩書も付くようになり、ひとつの会社で多くの経験を積むことになった。「就職は迷いましたね。バイヤーになりたかったので。とりあえずセレクトショップで経験を積むのがいいだろうと思ってカワノに就職しました」。そう話す長谷川さんだが、販売だけでなくプレスやVMDも兼任し働き続けているうちに、転職を考えたという。「色々やってはいたんですけど、バイヤーになりたいという夢から遠のいていると感じたんです」。そして5年間勤めたカワノを退社することになった。

独自の視点でブランドを世に広めるチャンス

2年前にカワノを退社した後は、ひとつの店の形として衣装のリース業務を始めた。しかし長くは続かず一旦休止することに。そんな時に学生時代の友人を通して現在の会社と出会い、企画営業として就任することになったという。主な業務としては、ブランドにデザインの依頼をし、アイテムが完成し販売されるまでの仲介を担っている。ブランドはストリート系からギャル系、モード系など幅広く、どれも"今"を彩る旬のブランドばかりだ。仕事の魅力を聞いてみると、「今までの自分だったら出会えないようなブランドの人と一緒に仕事ができること。それとあまり知られていないブランドを世に広めることができること」。長谷川さんは常にアンテナを張り、良いブランドを発見するようにしているのだそう。インターネットや人からの紹介、展示会などを通して発見することが多いのだとか。


長谷川さんの事務所にはまたいつか再開したいというリース業務用に集まった衣装が並ぶ。

人との出会いが多くの繋がりを生んでゆく

この仕事は人と人との繋がり、交わりが大切であるという。さらに同じ文化服装学院出身の人との出会いも多いようだ。学生時代は文化祭での照明係が思い出深いと話す長谷川さん。当時から率先して行動する頭の回転の速さと要領の良さがあったのではないだろうか。あまりまじめな方ではなかったと話すが、「学生時代の友人との出会いは大きいですね。文化だけじゃなくほかの学校出身の人との繋がりもできました。文化で服づくりを学んだことは仕事をする上で役に立っていると思います」。そして企画営業として心掛けていることは、「相手(クライアント)によって話し方を変えたりしますね。ブランドによってテイストが違うし、人柄も異なってきますから」

垣根のないセレクトショップを作れたら

もちろん楽しいことばかりではなく大変なこともあるようで、「一連の流れすべてに自分に責任がかかってきます」。会社とクライアントの間に入っていることもあり板挟みの状態で、かかってくる負荷も大きいようだ。長谷川さんの抱えているクライアントの多さからその多忙ぶりがうかがえるが、それでも生き生きと仕事をしているように見える。今後の展望としては「やっぱりアパレル業界の中でやっていきたいです。ブランドに捉われずに、より大きなブランドとやりたいし、トップメゾンとあまり知られていないブランドを一緒に売るということもやっていきたいですね。ゆくゆくは垣根のないセレクトショップを作りたいと思っています」
※この取材内容は2011年8月時点のものです。


ギズモビーズと出会うきっかけとなったTAKASHI KONDO氏による手帳カバー(上)と電卓カバー(下)。


いつも持ち歩いている打ち合わせ用のノート。


(左)企画書の制作やデザインの確認などPCを使ったデスクワークも行う。
(右)クライアント用に制作した企画書や、プロダクトの管理表など。


(左)昨年ラフォーレ原宿で開催され大盛況となったギズモビーズのイベントの様子。
(右)8月に開催されたルミネエスト新宿でのギズモビーズのイベントの様子。


長谷川さんが手掛けた特に思い入れのあるiPhoneケース。

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