Q1.この科の特徴は?

カジュアルからフォーマルまで、様々なシーンでかぶる帽子のつくり方を3年かけて学びます。 ジュエリー、バッグ、シューズ、テキスタイルの学科の教室が隣り合わせにあり、イベント時などには服づくりや流通系のクラスの学生ともかかわるので、トータルファッションの中での帽子の在り方を考える姿勢が自ずと身につくはずです。また、文化祭のファッションショーには日常使いの帽子にはない、高い創造性を求められます。それを表現するために、ジュエリー科の教室で金属を叩くこともあれば、シューズ科から革すき機を借りたりすることも。こうした経験を経て、既成概念にとらわれない自由な発想が頭の中から生まれてくるようになりました。帽子専門の学校や教室はありますが、帽子の枠組みを超えていろいろ試しながら学べるところはなかなかないと思います。
 

Q2.文化服装学院を選んだ理由は?

他の帽子専門の学校や教室とは違い、文化は帽子以外のことも学べる要素がたくさんあるからです。もともと、人があまりやったことがないことをやりたいタイプ。となると、幅広い知識と技術が必要です。文化は私のそんな性格にぴったりの環境がそろっています。
 

Q3.学生生活で一番力を入れたことは?

二度目の学生生活を送るので、思いっきり充実させようと思いました。学校にいる時間はもちろんですが、アルバイトの時間も将来のためになることをしようと決め、オカダヤで生地の販売、ユニクロでカスタム刺繍をしています。素材論の授業が苦手でしたが、アルバイト先で様々な素材に触れて接客しているうちに、あんなに覚えられなかった素材の名前や特徴が、今ではスラスラ言えるようになりました。刺繍のテクニックも向上。私の中の技術の引き出しが増えていくのを感じます。
 

Q4.帽子づくりで大切にしていることは?

まだ自分らしさを模索しているところですが、知識と技術を習得するほど、帽子では従来使わない素材を用いてつくる帽子にこだわりを持ち始めるようになりました。頭に装着できれば帽子になります。素材だけでなく、フォルムに関しても新しさを常に求めています。就職先はCMやアーティストに向けたヘッドピースを主に手がけるところ。腕を磨いて一人前の職人になりたいです。
 

Q5.1日を円グラフで表すと?

1日のスケジュール
スケジュールにメリハリをつけ、ゆっくりしていい時を必ず設けてメンタルのバランスを保つようにしています。休日はやったことがない手法に挑戦。最近は「チェインメイル」とコード刺繍の「ソウタシエ」に夢中です。
※取材内容は2021年3月時点のものです。
※2020年度から、帽子デザイン科 / ジュエリーデザイン科 / バッグデザイン科 / シューズデザイン科は再編され、2年制になっています。