Q1.この科の特徴は?

日常使いから装飾的なものまで、帽子づくりの知識と技術が身につく2年間です。
私は文化服装学院に入るまでは帽子づくりの経験ゼロでしたが、今ではいろんな形の帽子をみても、デザインやつくり方がすぐに浮かぶようになり、その成長ぶりに自分自身が一番驚いています。少人数制で先生が親身に教えてくれるので、習得のスピードが速いからだと思います。1年次はベレー帽やクロシェなど基本的なアイテムを制作して基礎を固めていきます。2年次はその応用。オリジナルの型をつくって立体裁断で仕上げるヘッドピースのような、芸術性の高い作品にチャレンジすることが増えます。文化祭のファッションショーや産学連携企画などで、服をつくる科とのコラボレーションがあるのもポイント。服の方向性が決まってから制作に取りかかるので大変ですが、頭からつま先まで全身をイメージしながら帽子を考える姿勢が身につき、発想力が豊かになると思います。文化服装学院だから得られる特別な経験のおかげで、私はますます帽子づくりが好きになりました。
 

Q2.文化服装学院を選んだ理由は?

国内の服飾学校で唯一、帽子専門の科があったからです。
プロダクトデザイナーなどいろいろと他にも興味があったのですが、小さい頃から好きな帽子の世界に進んでみてもいいかもしれないと思い、帽子がつくれる学校を探し始めました。服飾学校だと帽子を専門に学べるところは文化服装学院だけ。なので決め打ちで入学しました。
 

Q3.思い出に残っていることは?

「REKROW」×「BUNKA」のサステナブルコラボレーション企画。
https://www.bunka-fc.ac.jp/ct-collabo/29343/
広島県福山市で立ち上がったサーキュラーエコノミープロジェクトの「REKROW(リクロー)」と文化服装学院がコラボレーション。「REKROW」が回収したユーズドのデニムのワークウェアを、インダストリアルマーチャンダイジング科と帽子デザイン科を含むファッション工芸専門課程の学生たちが協力し、サステナブルに考慮したアイテムに蘇らせ、その作品をファッションショーとインスタレーションで披露しました。普段は自分の作品づくりに没頭していますが、この時は他科の学生や企業の方など多くの人と共同でものづくりをしたので初めてのことがいっぱい。慣れないことに焦りつつも新鮮な気づきが多く楽しかったです。
 

Q4.文化服装学院への入学を考えている方へのアドバイスは?

ファッション以外の「好き」を持つこと。
絵を描くことや音楽を聴くことが昔から大好きで、そこからインスピレーションを得て帽子のデザインに落とし込むのが私らしさに繋がっています。デザインで煮詰まる人いるようですが、私はファッション以外の「好き」があったから、その悩みとは無縁だったかもしれません。寝る間を惜しんで没頭できる「好き」を見つけてほしいです。
 

Q5.1日を円グラフで表すと?

1日のスケジュール
「時間を有効的に使う」がモットー。
実家暮らしで鎌倉から通っています。1時間半以上ある登下校の時間にできる課題は移動中にして、学校と自宅で出来る作業を見極めてスケジュールを組んでいます。大事にしているのは夕食後の家族団欒。それと24時からの自由時間。就寝が大事だと思いつつ絵を描いたり、それで誕生したオリジナルキャラクターのグッズを制作したりと趣味に走ってしまいます。気がついたらこんな時間!というのがいつものことで…。でも卒業制作作品の着想源にもなりました。学業と趣味が合わさった作品がつくれるので嬉しいです。
※取材内容は2024年3月時点のものです。