Q1.この科の特徴は?

大学や短大、高等専門学校の卒業生を対象に、服装科の2年を1年間に凝縮して服づくりを習得していきます。こういったカリキュラムは珍しく、自分が調べた限り、他の服飾学校にはないと思います。年齢も経歴も違うクラスメイトは、みんなファッション好きで、意を決してこの科に入ってきているので、志がすごく高い。しかもそれぞれが独自の考え方を持っているので、ここにいると服づくりだけでなく人生についても学んでいる気がします。とにかく授業が進むスピードは早い。課題も同時に複数手がけることになり激動の1年を過ごしますが、自分のように服づくりを知らないで入学した人でも、必死についていけば服がつくれるようになり、就職もできます。さらに勉強したい人は専攻科に進学しもう一年学ぶことも可能。その選択肢があるのもこの科の魅力です。
 

Q2.文化服装学院を選んだ理由は?

大学生の時、留学先のイギリスで仲良くなったフランス人のクラスメイトが毎日スーツを着ているのに感化され、いつしか自分はスーツの虜に。それからファッションにのめり込んでいき、服の構造を知りたいと思うようになりました。大学を卒業した自分がもう一度学校に入って10代のクラスメイトと一緒にやっていけるか不安でしたが、この科の存在を知り、ここだったら自分と似た境遇の人たちがいて充実した学生生活を送れると思い、文化を選びました。
 

Q3.好きな授業は?

一つは西洋服装史です。時代背景に基づく服本来の意味を様々な観点から知ることができ、同時に音楽やアート、カルチャーにも詳しくなれるのがよいです。もう一つはデザイン論。どうすればアイディアが浮かんでくるのか。それをどう形にしていくのか。そのプロセスやノウハウを教えてくれます。この二つの授業のおかげで、自分の中にあるデザインの引き出しが増え、技術的な面でもスキルが上がった気がします。
 

Q4.学生生活で心がけたことは?

課題以外の作品をつくることも大切。授業は基本レディスですが、自分が着たいこともあり、ジャケットやパンツなどアイテムによっては一緒にメンズもつくっていました。それとコンテストには絶対チャレンジしたほうがいい。経験値が上がり、視野も広がります。自分は奇跡的にも「新宿ファッションフィールド2019」で準グランプリを受賞。表彰式の際、自作のスーツを着て壇上に立った時のことは絶対に忘れません。
 

Q5.1日を円グラフで表すと?

満員電車が苦手なのでラッシュ前に家を出て、学校の近くで朝食をとりながら課題をするのが日課になっています。服づくりに専念したく、アルバイトはしていないです。
※取材内容は2020年3月時点のものです。