Q1.この科の特徴は?

高級素材を使って繊細なハンドワークで仕立てる、オートクチュールの技法を学びます。
将来の夢はドレスデザイナー。そのステップとして、ブライダル業界に進む卒業生が多いこの専攻科へ進学。私は服装科からでしたが、服飾研究科からでも進学可能です。半年以上かけてオートクチュール仕立てのドレスをグループで制作するのが目玉。それに必要な専門的な技術や知識を、授業で習得するカリキュラムになっています。ただ1人のために合わせた1点物の服づくりは本当に格別。時間も手間もかかりますが、その分だけいいものが出来上がります。ウェディングドレスや舞台衣装に興味がある方にオススメ。ここまでオートクチュールに特化したところは珍しいと思います。
 

Q2.文化服装学院を選んだ理由は?

オートクチュール専攻に興味を持ったのがはじまり。
小学生の時にTVで見たデザイナーの伊藤羽仁衣さんが手がけるドレスに一目惚れ。それからドレスデザイナーを志し、高校は服づくりができるところを選びました。文化服装学院は卒業後の進学先で候補に挙がっていた一つで、他の服飾学校では見かけないオートクチュール専攻があったからです。入学の決め手になったのは文化祭のファッションショー。キラキラしたステージや作品に魅了され、「ここしかない!」と思い、入学を決意しました。
 

Q3.好きな授業は?

「オートクチュール持論」です。
オートクチュールデザイナーの鈴木紀男先生にご指導いただきながら、半年以上かけて大作のドレスをグループでつくっていきます。高級な布地をふんだんに使い、大胆なフォルムに仕上げ、刺繍もたくさん入れる。グループだから実現できる豪華なクリエーションにテンションが上がります。でも楽しいだけではありません。デザインの方向性や役割分担など、何を決めるにも常にグループみんなとの話し合いが不可欠で、時には衝突して上手くいかないこともあります。だから完成した時の達成感は大きくそれをみんなと分かち合えるのも嬉しいです。テクニックが向上するだけでなく、協調性やコミュニケーション能力も鍛えられ、人としても成長する授業だと思います。
 

Q4.思い出に残っていることは?

文化祭のファッションショー。
入学の決め手となった文化服装学院の一大イベントに、3年連続で衣装縫製として参加しました。感動した側から感動を与える側になって感慨深かったです。最後の3年次はクラスメイトが考えたデザインを、大好きなメンバーと一緒に制作することできて最高の思い出になりました。卒業して社会に出たら、ここまでクリエイティブに富んだ大作をたくさんの人たちと協力して手がける機会はそうそうないと思います。課題と並行して取り組むので大変ではありますが、絶対に学生の今しかできません。これから文化服装学院に入学される方は、文化祭のファッションショーの係にぜひ参加してみてほしいです。
 

Q5.1日を円グラフで表すと?

1日のスケジュール
無理をしないことも大事。
服装科に在籍していた2年間はアルバイトをしていましたが、オートクチュール専攻に進んでからは学業との両立が難しくなってしまいました。学校にいる間はグループ制作、放課後と土日は家で個人の課題をする時間で一日のスケジュールが埋まってしまい……。睡眠や休息の時間を削ってしまうと動けなくなってしまうので、無理せず今は学業に専念しています。息抜きはやっぱり友達と遊ぶこと。その時までに計画を立てて課題を進めることができるので、モチベーションに繋がります。
※取材内容は2024年3月時点のものです。