Q1.この科の特徴は?

ファッション業界の仕組みを、2年をかけて学ぶ夜間の学科。18:00~20:30と授業時間が限られているため授業の進むペースは速いけれど、内容が凝縮されているので効率よく学ぶことができます。II部だと学べることが少なく就職に不利だと思われがちですが、この科の強みは、なんといっても昼の時間を自分の好きなことに使えるという点。私は昼間にアパレル関係の仕事を続けていましたが、授業で学んだことを昼の仕事で実践したり、就職活動時に勤務経験が評価されたりと、学業と仕事の両立が、就職にプラスに働きました。ここで勉強したおかげで、私はずっと目指していた「コム デ ギャルソン」の販売員として就職が決定!
また、入学前は、II部には18歳のカラーギャングみたいなイケイケの子たちがたくさんいたらどうしよう、と少し不安でしたが、入ってみると自分が一番派手だったというオチ(笑)。クラスの雰囲気はすごく良いし、みんないい人ばかりで仲良しです。年齢は本当にバラバラで、これまで育ってきた環境も人それぞれ。自分とは考え方も趣味もまったく異なるクラスメイトのセンスや意見は、とても参考になります。みんなの共通点は「ファッション好き」。それが強力な共通言語になり、クラスを繋げてくれています。世代や性別に関係なく、デザイナーやコレクションについて深い話のできる友人ができたことは、自分にとって大きな収穫でした。
 

Q2.文化服装学院を選んだ理由は?

一番の理由は、やっぱりネームバリュー。学生のショーがWWDジャパンなど一流の業界誌に掲載される学校は、文化しかないと思います。友達や知り合いに服飾専門学校に通っていることを話すと、ほとんどと言っていいほど「文化?」と聞かれるほど認知度も抜群。卒業生には、渡辺淳弥さんを筆頭に数々のスターデザイナーがいるし、ブランド力もある。通っていることを誇りに思える学校だと思います。私が文化のことを最初に知ったのは小学生のとき。そして、16歳の頃に「コム デ ギャルソン」で働きたいと思ったときにふと文化への憧れの気持ちがよみがえり、文化に行こうと決心しました。
 

Q3.好きな授業は?

「接客応対スキル」の授業で学んだ内容は、昼にアパレルで販売の仕事をしているので、すぐに活かすことができます。特に接客のロールプレイングは、座学ではなくクラスメイトをお客さまに見立ててコミュニケーションをとるので、実践的な訓練になります。クラスメイトとは、ライバルとして切磋琢磨もできるし、自分がお客の立場で接客を受けたときには「この人、こんな言い回しができるんだ!」と刺激になり、とても有意義な授業でした。一方、社会人としてレベルアップできたという点では、「ファッションビジネス論」の存在が大きいです。この授業を通してお店の経営に関する知識と理論がしっかりと身についたため、職場の上司がする売り上げの話についていけるように。以前は大人の会話だなあと思っていたのに、今では会話に加わって具体的な意見が言えるようにまでなり、自分の成長を感じます。あと、「VMD」の授業内容も印象的。商品陳列のノウハウを学ぶのですが、これまで職場で先輩の仕事を見てなんとなく感覚的に覚えていたことが、授業を受けたことでちゃんとしたテクニックだったのだと気づきました。業務と理論が結びつき、本当の意味でテクニックが自分のものになりました。
 

Q4.学生生活の思い出は?

基本的には、朝から出勤して仕事が終わるとそのまま学校に行く、という生活サイクルでしたが、普段仕事を頑張っているからこそ、たまの息抜きも大切にしています。社会人になったらまとまった休みがとりづらいことを考えると、学生だからといって学業だけに集中するというのも少し違うと思うし。どうせなら学生時代しかできないことをやっておきたいという気持ちもあって、いろいろなところを旅行しています。レンタカーで行き先を決めずに出かけたり、新幹線に飛び乗って気になる駅で降りてみたりと気ままに旅することもあれば、授業のない長期休みに海外に出かけることも。神秘の国といわれるタイやペルーに足を運び、寺院巡りや瞑想などのスピリチュアルな体験をしたことは、作品づくりのインスピレーションにもなりました。
 

Q5.1日を円グラフで表すと?

1日のスケジュール
仕事と勉強を両立するため、時間は1秒も無駄にしたくない!というのがポリシー。移動に時間をかけたくないので、通勤時も通学時も、どこに行くにも最短距離で動くことを心がけています。そして移動中や仕事の休憩中にはスマホでできる課題やタスクをこなすなど、隙間時間も最大限に活用。仕事のシフトは結構ハードに入れていましたが、授業や課題とちゃんと両立できるよう頑張りました。
※取材内容は2023年3月時点のものです。
 

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