アツギ株式会社×文化服装学院　産学協同プロジェクト

2011.02.28

ファッション高度専門士科ではアツギ株式会社（本社：神奈川県海老名市、代表取締役社長：藤本義治）とレッグウエアのデザイン及び製作を通じたコラボレーション活動を行いました。

【コラボレーションプロジェクトの概要】

・卒業制作としてレッグウエアのデザイン実習を行い、学内の卒業制作ショーで発表する。
・学生からデザインを募集し、文化服装学院講師陣とアツギスタッフで共同選考する。
・入賞者はアツギ工場内で試作サンプル作成を行い、アツギがこれを製品化する（非売品）。
・入賞者はアツギの招待により、自分がデザインした作品のサンプルチェック及び製作をする。

【スケジュール】

2 0 1 0 年9 月：学科内でレッグウエアのデザイン画を募集
2 0 1 0 年9 月末：文化服装学院講師陣とアツギ企画スタッフでデザイン画の共同選考
2 0 1 0 年12月：アツギ東北（株）むつ事業所（青森県）にて、学生が試作サンプル作成、生産現場見学
2 0 1 1 年3 月：卒業制作ショーにて発表予定

自作が難しいレッグウエアの授業の展開を希望する高度専門士科と、レッグファッションに関心を持つ人材の育成を期待するアツギ株式会社によるコラボレーションが実現しました。ファッション高度専門士科でのレッグウエアのデザイン実習及び資材提供や卒業制作の製品化において、アツギ株式会社より全面協力を得ています。

【デザイン画選考者と作品】

高度専門士科4年生を対象にレッグウェアデザイン画を募集し、下記の3名が選抜されました。デザイン画選考者は12月にアツギ東北むつ事業所にて製作実習及び工場見学を行い、完成した作品を2011年3月4日開催予定の卒業ファッションショーにて発表する予定です。

＜色川芳恵：デニールグラデーションレギンス＞

＜手嶋幸弘：プロレス柄タイツ＞

＜山崎理佳：ランダムリブペイントタイツ＞

〇デザイン画選考者とアツギ企画スタッフの方との打ち合わせ

〇アツギ東北むつ事業所にてパンティストッキングの製造工程を見学

（左）編立工程で筒状に編まれた生地を確かめる（右）パンティ部を縫製する縫製工程

染色工程の作業について説明を受ける

〇レッグウエア製作実習

色川：編み機のコンピュータ制御でグラデーションの表現を検討する

手嶋：マスク柄を編みこんだタイツに、手作業でさらにマスク柄をプリント

山崎：（左）リブタイツの編立工程でデザインを確認（右）リブタイツにペイントする

【卒業制作レッグウエア完成品】

色川芳恵「デニールグラデーションレギンス」
1 足のレギンスの厚みにグラデーションを持たせたものでつま先に向かってデニールが薄くなるものと、パンティ部に向かってデニールが薄くなるものの2種類を製作。斬新な発想で市場に受け入れられやすいデザインを実現したことが評価された。

山崎理佳　「ペイントリブタイツ」
ざっくりとしたリブ編みの生地にペイントを施し、着用時に生地が伸びてできるペイントのひび割れをデザインとするタイツ。幅がランダムなリブのタイツを編み立て、レッグ部にペイントを施し、ひび割れを起こしてデザインとした。独創的なデザイン・手法を考案したこと、その手法によって狙い通りのひび割れ、味のある風合いを実現したことが高く評価された。