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SOMA DESIGN×ファッション高度専門士科3年 デザインワークショップ
下記のプロジェクトで学生が製作した作品を一般公開します。
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日程:7月11日(土)~17日(金)※日曜日を除く
時間:9:00~18:00
場所:文化服装学院 総合校舎L階エントランス 
アクセス http://www.bunka-fc.ac.jp/about/contact.html
<09.07.15 追加ニュース>
本プロジェクトがSOMA DESIGN参加のnuan公式サイトで掲載されました。
http://www.nuan.gr.jp/
○PAPER COSTUME PROJECT PEPAMO
http://www.nuanpress.jp/news/soma090710.html
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SOMA DESIGN デザイナー:廣川玉枝氏  グラフィックデザイナー:福井 武氏
によるデザインワークショップリポート

文化服装学院卒業生で東京コレクションをはじめ、多岐にわたるデザインクリエーションを展開しているSOMARTAデザイナーの廣川玉枝さん。高度専門士科3年生に対して、廣川さんが所属するSOMA DESIGNによるワークショップ形式の特別講義が4月より行われています。
この特別講義は授業の課題としてではなく、プロとして“クライアントから仕事をもらったら・・・”という想定で行われています。
[講義の目的]
・企画立案、コンセプト設定、デザイン発想(デザイン構想力、追求性)
・ごまかしの利かない紙による、デザイン造形物の制作(完成度、バランス)
・個人プレイではなく、デザインを出し合いグループで戦略会議を行いグループ内コミュニケーションによりデザインをより良い方向へと導く
(コミュニケーション能力、向上性、協調性)
・プレゼンテーションによる他グループとの差別化・アピール
(プレゼンテーション能力、競争力)
・製作した作品の展示(空間演出能力、展示プレゼンテーション能力)
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インタビュー:SOMA DESIGN 廣川玉枝氏
Qこのプロジェクトは何故始まったのですか?
当初このプロジェクトは高度専門士科3年を担当する太田先生に講義を依頼される所から始まりました。私はデザイン論を説くアプローチは講義としてよくある事ですが、プロのデザイナーとして引き受けるにあたり、今の学校教育の中で欠けているものを補う講義をしたほうがより充実するのではないかと考えていました。学生時代からよく知っている太田先生なのでワークショップの仮提案をしたら「是非やりたい」というお返事を頂きました。学生のためを思うと実際にプロのデザイナーが携わりものづくりを一緒にするという過程で、学校教育だけでは習得できない多くの物事を学べるのではないかという可能性を見いだしていただけました。「素材と触れ合いものをつくる」という行為は将来デザイナーとして最も重要なスタート地点です。これからの未来を担う学生の皆さんに、柔軟な考えで素材に触れ合うきっかけづくりをしたいと考えました。
Q:この特別講義の意味と目的はなんですか?
デザイナーとしてのクリエイションの創造力を膨らます事と、グループワークとしての物づくりに携わる事によってコミュニケーション能力、完成度、協調性や競争力の向上を図ります。本講義は、実際にテーマを決めプレゼンテーションから始まり、作品に仕上げ展示・発表をするという過程で社会的な立場でデザインをするという行程のトレーニングを兼ねています。
普段ファッションデザイナーである我々も学生の皆さんも、布地を使用した服づくりが主になりますが「素材」としての観点から紙を使用して製作する事で表現の振幅を広げる事が出来ます。実際にSOMARTAのコレクションの中においてもペーパーワークが使用されています。そのように日常で使用する「紙」という素材は自由であり、創造力を膨らませれば簡単に製作する事ができる部分と、紙であるが故に難しい部分があると思いますがなによりも「つくる事の楽しさ」を学ぶことができます。物や情報が溢れている現代において、原点に立ち返り創造する事の喜びや夢を得ることがなによりも今必要ではないかと思います。
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[講義の流れ]
1回目の授業はSOMA DESIGN開発のペーパードール“ペパモ”の紹介から製作・商品化へのプロセス、ボディのカラーやペーパーのベースカラーの説明。等身大ペパモを使用してのペーパードール製作説明が行われました。
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ペーパードール“ペパモ” 
講義後、学生達は配布された“ペパモ”の製作を行いました。布とは違う紙による製作の難しさを体験することで普段のパターン製作に通じるものがあり、すぐに出来ると思っていた学生も、のりやテープを一切使用しないで組み立て上げるペパモに相当苦戦していました。当然その日のうちには完成出来ず、ホームワークに・・・
この一筋縄ではいかない“ペパモ”の製作を考慮しながら、オリジナルペーパーファッションデザインモデル(ペパモ)を企画、立案していきます。
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●製作条件●
・紙という素材を使用して、服をつくる。
・紙ならば材質は自由。布地使用不可。縫製不可。組み立て式。
・色 プリントなどは自由、出力でも直接ドローイングも可。
・展示に耐えるクオリティ。
●形にするまでのプロセス●
チーム分け(5~6名) 8チーム

チーム戦略会議(デザインテーマ決定会議)
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イメージマップ、イメージコラージュを製作。
素材リサーチ、及び素材(紙種)決定。

各自、チームテーマによる1/2サイズデザインサンプル作製

プレゼンテーション
SOMA DESIGN による品評会
チーム毎作製した1/2サンプルから、1つのデザインに絞られる。
(実物大製作するデザイン決定)
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展示プレゼンテーションに向けて、チーム内戦略会議
-チーム作品のディスプレイを考える-
実物製作に向けてデザインの検討及びテーマ練り直し等

選抜後、検討し直された1/2サンプルの実物大製作を行い数回の仮チェックを受ける。
SOMA DESIGNの廣川氏、福井氏による仮チェック
製作 → 検討 → 改善 → 製作  を繰り返し、完成度を高める。



最終実物作品チェック  

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作品写真撮り(ポートレート制作)
・各チーム、出来上がった実物作品をコンセプトにあったイメージにて作品撮影を行い展示に向け準備をする。

公開プレゼンテーション
完成した実物作品のプレゼンテーションをする。
イラストレーター、造形作家、グラフィックデザイナーの方々に見ていただき講評を頂く。
※公開プレゼンテーション、完成作品に関しては後日、公式サイトニュースで掲載します。
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このプロジェクトで学生が製作した作品を一般公開します。
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日程:7月11日(土)~17日(金)※日曜日を除く
時間:9:00~18:00
場所:文化服装学院 総合校舎L階エントランス
アクセス http://www.bunka-fc.ac.jp/about/contact.html
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プロフィール
SOMA DESIGN 公式サイト
http://somadesign.jp/
SOMA DESIGN
SOMARTAデザイナー
廣川玉枝
1998年文化服装学院アパレルデザイン科卒業。株式会社イッセイミヤケを経て
2006年3月、ファッション・グラフィックデザイン・サウンドクリエイトビジュアルディレクションを業務形態とする「SOMA DESIGN」として活動開始。同時にデザインプロジェクト「SOMARTA」を立ち上げる。同年8月、「身体における衣服の可能性」をコンセプトに”Skin Series”というボディウェアを発表。同年9月、2007年S/Sより東京コレクションに参加。第25回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。2008年 Milano Salone 2008 Canon [NEOREAL]展にアーティストとしてインスターレーション及び新作家具を発表。同年DESIGNTIDE TOKYO 2008にて「TOYOTA iQ×SOMARTA-MICROCOSMOS」展においてコンセプトカーを含むインスタレーションを発表。
SOMA DESIGN
ビジュアルクリエイター
福井武
武蔵野美術大学卒業後、株式会社イッセイミヤケを経て「SOMA DESIGN」として活動を開始。SOMARTAのアートディレクション及びグラフィックデザインや、プロダクトデザイン、空間演出を含むビジュアルクリエイションを行う。Milano Salone 2008 Canon [NEOREAL]展や、同年DESIGNTIDE TOKYO 2008 「TOYATA iQ×SOMARTA-MICROCOSMOS」展の空間構成、TOYOTA iQ MUSEUM Bookのアートディレクションを行う。また、Onitsuka Tiger 2009S/S Zodiacシリーズのメインビジュアルとプロダクトグラフィックワーク、ユニクロUT Desigers Invitation Projectのコラボレーションに参加するなど活動は多岐にわたる。
○関連サイト
文化服装学院公式サイト
先輩の仕事、先輩の声 廣川玉枝さん掲載ページ
http://bunka-fc.ac.jp/feature002/index.html

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