アパレル総合科 特別講義 『ピープル・デザイン』
カリキュラムの一環としてユニバーサルデザインを学ぶアパレル総合科3年生。
4月~9月の半年間、(有)ネクスタイド・エヴォリューション代表 須藤シンジ氏を講師に招き『ピープル・デザイン』※についての特別講義ゼミを行っていただきました。
学生たちは6月11日~6月24日の期間、夏休みを利用して有楽町マルイで行われたネクスタイド・エヴォリューションのイベントブースにて販売員実習を体験。その実習体験と講義を通して学んだことを生かし、ピープル・デザインを念頭においたオリジナルブランドの立ち上げを想定した作品を制作し、9月10日(金)学院にてプレゼンテーションを行いました。
各グループが市場調査や身の回りにいる何らかのハンディのある人たちからのヒアリングをもとに、新しい発想の機能的でデザイン性の高い服を発表。
須藤氏からは、学生の発想の面白さに対する評価と、商品化にあたっての改善すべき方向性をアドバイスしていただき、学生たちにとってとても貴重な講義となりました。
※『ピープル・デザイン』とは・・・ネクスタイドが提唱する「ユニバーサルデザイン」に替わる新しい考え方。おしゃれでカッコいいファッションアイテムを中心に、ハンディを補って使いやすくするだけでなく、ハンディを可能性と捉え、そこから新しい歓びを生み、人を動かす力となるデザインのこと。
  現在はピープル・デザインを –第3者に対する配慮/共存/共生への気づきがある。
  ハンディを解決する機能がある。ファッションデザインとして洗練されている。–
  という、3つのうち2つ以上を満たすものと定義している。
○プレゼンの模様
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○講師からの講評 
『ピープル・デザイン』という考え方をクリエイションに反映し、作品制作に取り組む中で、普段の自分の趣味・思考では理解しづらい部分もあったと思う。ただ、社会に出るとそういった困難にぶつかることは多く、そのことが原因で会社を辞めてしまう人が多い。
皆さんには、自分では気づいていない才能や適性がまだまだあるはず。与えられたテーマに対して、どれだけ真剣に取り組むか、希望(会社、先輩、お客様、その他の)に添った結果が出せるよう努力し考えた先に結果があり、そのことが評価へとつながっていく。
学生のみなさんには、就職先で与えられるテーマに対して果敢に立ち向かっていって欲しい。
須藤シンジ プロフィール:(有)ネクスタイド・エヴォリューション代表
1963年東京生まれ。大学卒業後、マルイに入社。宣伝、バイヤー、副店長などを歴任。次男が脳性麻痺で出生し、以来、障害児の親として現行の福祉の世界のジミさを実感。ボランティア活動等に参加しながら、自身が能動的に起こせる活動の切り口を模索し、2002年にネクスタイド・エヴォリューションを設立。世界のトップクリエイターとのコラボレーションで、障害の有無を問わずハイセンスに着こなせるアイテムや、障害者を呼び込む為の各種イベントをプロデュースしている。

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